肥満対策は万全に

肥満は万病のもと

 飽食の時代といわれて久しく、食物があふれかえっている社会の中で、人々は肥満に拍車をかけています。

 いうまでもなく肥満は万病のもと。成人病を中心にいろいろな病気を引き金や増因子になっています。

 高血圧症もその一つ。肥満者は、体重が増すごと血圧も高くなります。

軽い高血圧は肥満解消で治る

 少々血圧が高めで、肥満傾向にある場合、その肥満を解消することで血圧が正常に戻ることがあります。

 また、重要なことは肥満を解消することで、肥満によって悪化する心臓病、糖尿病といった病気も改善されるということです。高血圧の原因と合併症に心臓や腎臓の病気があります。

 二次性高血圧の場合は、原病を治さないかぎり血圧も正常に戻りません。

減量ペースは無理せずゆっくり

 減量のペースは1か月1キロ程度を目標にしてください。無理をして、たとえば1か月に5キロも7キロもやせようとしても、無理な相談。水分のみを絞るような減量ならば十分に可能ですが、本当の意味での減量にはなっていませんし、無理な減量は反動でかえって太ってしまうことも多いのです。

 また、無理をすれば心臓や腎臓に悪影響をおよぼし、逆に血圧を上げる結果にもなりかねません。

内臓太りに気をつける

 肥満で問題なのは、脂肪がどの部分につくかということ。一般的には皮下と内臓につきます。

 内臓に脂肪がついてしまうと、なかなかとりにくく、しかも高血圧の元凶ともいうべき動脈硬化などを引き起こしやすくなるといわれています。

 そして、もう一つ注意しなければならないことは、子どものころに肥満状態を経験した人は、成人したのち肥満体になりやすいということです。子ども時代につくられた「脂肪細胞」は、成人したあとにも減ることがないからです。

 小児性の肥満は後々まで影響しますから、十分に気をつけたいものです。

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